浜松市浜名区で減築に伴う床の新設 メープル色のフローリングを採用
浜松市浜名区にて老朽化したご自宅の一部を減築したいというご要望をいただきました。施工前は室内に入るたびに床がギシギシとなり、地震が発生するたびに怖かったということで減築に伴い耐力壁を設置し、耐震補強も行います。床も新設し、新築のようにお部屋が生まれ変わりました。
工期 | 3週間(天井・壁・床の解体から施工まですべて含む) |
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新設床材 | LIXIL ラシッサ |
施工費用 | 詳細はお問合せフォームからお尋ねください |
荷物や家具を撤去した減築するお部屋となります。床材はクッションフロアですが、かなり汚れが目立ちます。事務所として使っていたお部屋ということもありデスクやコピー機などが置かれていたということでそうした重量物が置かれた跡や床の変色等も見られます。
こちらのお住まいは築60年、増築されたこちらの事務所部分も40年が経過しているということです。老朽化、また耐久性を考えた際に減築をし、新たに耐力壁を入れて建物の耐震性を上げるということで床、天井、壁すべて解体して新しくしていきます。
解体の順番としては天井と壁から行い、床は最後となります。工事の安全性を確保するために決められた順番通りに施工を進めていきます。
解体前は仕上げ材で壁の内部が隠れていたためお判りいただけなかったのですが、解体すると土壁部分とトタン壁部分があるのがわかります。土壁部分は母屋と繋がっている部分で、トタン壁部分は後から増築した部分となります。屋根についても母屋部分は瓦なのですが、増築部分はトタンの庇屋根が取り付けられていました。
天井と屋根を見ても、断熱材が入っていないため屋根からの熱が直接入ってきて夏は大変熱く、大変使いづらい事務所だったようです。
天井、壁に続いて床の解体に進みます。基礎が見えてきましたが、布基礎ですね。
建物の基礎はすべてをコンクリートで造成するベタ基礎と枠部分だけをコンクリートで造成する布基礎がありますがベタ基礎自体、1995年の阪神淡路大震災以降に採用されることが多くなった工法なので築60年の建物であれば、やはり布基礎ということになります。
中央に見える4つの土台のようなものを束石と言います。床を支える柱のようなもの(大引き)を下から垂直に支える床束を固定する場所となります。
ここから床を作っていきます。まずは構造部分の床組みです。基礎のこちらから向こう側に二本の角材を配置していますがこれを大引きと言います。床組みの中で最も太い角材で90mm角のものを使います。
その大引きを地面から支えるのが床束です。束石を土台として大引きと固定します。昔は床束と言えば木材でしたが現在はシロアリなどにも強く耐久性のある鋼製の床束を用います。
束石への固定は専用の接着剤とコンクリート用のビスで固定していきます。
大引きを床束で固定したら、大引きの上から根太を張っていきます。こちらは大引きより細い45mm角で、一尺間隔(303mm)で配置していきます。根太の上からは下地になる合板を捨て貼りしていきますが、この合板の規格に合わせるために一尺間隔での配置となります。
続いて床下断熱のため断熱材を根太の間にはめ込んでいきます。
床下断熱についてはお客様のご希望によりますが、1階のお部屋であれば基本的に入れていただいております。床下断熱を入れることによって足元からの底冷えを防ぐことができる上、お部屋全体の温度を一定に保つこともできます。余計な暖房費を掛けなくてもよいので結果的にコストパフォーマンスが高くなるため床ぷろでも必ずご提案内容に含ませていただいております。
こちらも根太の高さ、また間隔に合わせてピッタリと納まるように規格された断熱材を敷きこんでいきます。このように床組みの寸法というのはある程度決められているため、各部材は無駄なく綺麗に納まるようになっているのです。美しいですよね。
断熱材の上から新設するフローリングの下地となる合板を張っていきます。この工程を捨て貼りと言います。なんかだ言葉はもったない感じの言葉ですが、当然合板を無駄につかっているわけではなく床の強度や安定性を上げるためにもやらなくてはいけない工程です。
床組みが終わり、合板を捨て貼りしたらその上から仕上げとしてフローリング材を敷設していきます。西側に面する壁にはサッシもはまりました。
リフォームのアフター写真は最後にお見せしますのでもう少し楽しみにしていてください!
床工事としてはこれで終わりですが、今回は減築に伴う耐震補強ということで壁と天井も解体していますので今度はそちらの工事へと移っていきます。
ただその前に大切になるのが床養生。床にのって作業をしたり、工具を置いたりする関係で新設した床が傷つかないように頑丈に養生します。わざわざ強力にベニヤで養生にしている理由は人が乗ったり、工具を置いたりするためでこれによって私たちも安心して工事を進めることができます。
まずは天井から仕上げていきます。まずは天井に断熱材を入れていきます。屋根の外側からくる熱の断熱については屋根断熱と天井断熱の二つがありますが断熱効果が高いうえ、屋根断熱と比べて施工範囲が狭くなる関係で費用が安くなるメリットがあります。
もし屋根裏部屋があれば屋根断熱が望ましいですがそうでなければ天井断熱がお勧めです。
そして天井の仕上げにはジプトーンを採用しました。そうです、学校などでもよく使われているおなじみの天井材ですね。費用が安いため、特に見た目に拘らないようなお部屋であれば十分です。
ただ安いからといって性能が悪いわけではありません。学校や施設などでも昔から使われているように非常にコストパフォーマンスの高い天井材ですのでご安心ください。
そして今回のリフォームの目的の一つであった耐震補強のための耐力壁の施工です。
特に浜松市、静岡県は南海トラフ地震の被害予想地域でも非常に大きな被害が出るのではないかと予想されている地域でもあります。そのため特にここ最近はこうした耐震補強関係の工事をさせていただくことが多くなりました。
床ぷろは浜松市の浜松市木造住宅耐震補強助成事業施工事業者でもあるため、耐震補強に関心や検討をされている方は是非ご相談いただきたいと思います。
壁の施工もいよいよ大詰めですが、外側はモルタルを塗って、仕上げ塗装を行います。室内側は一般的にボードを貼って、その上からクロスを貼るケースが多いのですが今回は杉の無垢板を張って床も壁も自然な雰囲気にするため室内側にボードは貼っておりません。
壁部分の施工に関して一気にご紹介して申し訳ないのですが、庇部分を解体して、左官職人の手によって外壁が作られ完工した外側の風景です。施工前と比べると減築した分、車の通る通路が広くなったという副次的なメリットも享受できお客様も大変喜ばれていました。
では、いよいよ室内の完工写真です!
杉の木目が美しい仕上がりになっていますね。ちなみに今回は工事の規模が大きくなり、できる限り費用を抑えたいというご要望もあっため弊社の在庫を活用させていただき、できる限り安価で工事をご提供できるようこのような仕上がりのご提案をさせていただきました。
床材はLIXILのラシッサです。6畳ほどのスペースをより広く見せられるように明るめのメープル色を採用しています。リフォーム前に比べて見た目や使い勝手などの環境はもちろん建物自体の耐震補強も行い、快適に安心してお暮しいただけるリフォームを実現することができました。